コンテンツにジャンプ メニューにジャンプ
こにゅうどうくん

令和07年11月11日 記者会見要旨

問い合わせ番号:17651-8479-5545 更新日:2025年 11月 11日

市長定例記者会見

日時

令和7年11月11日(火曜日) 午前11時00分~

場所

本庁6階 本部員会議室

出席者

報道機関

伊勢新聞、NHK、共同通信、CTY、時事通信、中日新聞、東海テレビ、名古屋テレビ、日本経済新聞、毎日新聞、三重テレビ、読売新聞、(Youよっかいち)

市側

市長、戸本市街地整備課長、蟹江都市計画課長、藤田公共交通推進室長、加藤広報マーケティング課長

 

発表事項1.円形デッキ愛称の市民投票を実施します

市長:中心市街地の再開発プロジェクトが進むなか、12月に円形デッキの工事が完了し、供用開始にあたり、円形デッキの愛称を決める取り組みも佳境を迎えている。
 以前の会見の際に、円形デッキの愛称募集について発表し、8月1日から9月19日にかけ、愛称を募集したところ、4,937人から10,030件もの応募があった。大変多くの人がさまざまな案を出していただいたことに感謝を申し上げる。応募の中から、円形デッキ愛称選考委員会により、「こにゅうどうリング」、「ソラニワ」、「ニワミチリング」、「四日市リング」、「よんまるテラス」、「わいわいリング」、「Wakka」、「わっかいち」、「WAにゅうどう」の9つの候補が選出された。
 愛称決定の最終工程として、この9つの候補を対象に、市民投票を実施していく。投票期間は、本日、11月11日から12月5日まで、投票資格は、市内に在住、または通勤・通学されている人で、一人一票の投票となる。投票方法は、3パターンあり、市のホームページからか、市役所の市街地整備課、または各地区市民センターへ投票用紙を直接持参、または、市街地整備課へ郵送していただく方法である。
 投票の結果は、円形デッキの供用開始時の12月中旬に予定している完成式典で発表する。詳しくは、後日、記者会見などで発表していく。
 市民の皆さまの投票で最終的に決まるので、ぜひ多くの人に投票にご参加いただきたい。
 

質疑応答

質問:12月の供用開始が迫っているなかで、どんな愛称に決まってほしいかなど、そのあたりの市長としての思いを伺いたい。

市長:今回、中心市街地再開発プロジェクトにおいて、さまざまな事業を展開している。その中で、円形デッキは、象徴的な事業の一つである。鉄道駅、バスターミナルをつなぎ円滑な移動を実現するという機能的な面と、四日市の中心部の象徴となり輝く場所になっていくと考える。そのような意味から、大変注目いただいているデッキであるため、多くの人が親しみを持ち、日常的に使える愛称になることを望んでいる。

質問:9つの候補をみて、どのような印象を受けるか。

市長:予想できた案もある一方で、少し変わった案もあった。重複もあるものの、約5,000人が1万件を超える案を考えてくれた。選考委員会は、このような膨大な数から、9つを選出することは、大変だったのではないか。委員の皆さんには、頑張っていただいたと思う。
 四日市市で今後、引き継がれていく愛称として、言葉の意味を思い浮かべて、ピンとくる、インスピレーションを感じたものを、選んでいただきたい。

 

発表事項2:自動運転実証実験を実施します

市長:こちらも中心市街地再開発プロジェクトの将来を見据え、近鉄四日市駅からJR四日市駅までの空間の公共交通を考える取り組みの中で、毎年継続して行っている自動運転の実証実験を今年度も実施する。
 今年度の実証実験の期間は、12月9日から26日の10時から17時で、月曜日を除く、16日間である。(株)マクニカに協力いただき、取り組みを進めていく。自動運転バスの車種は、昨年度のNavyaEVOからNavyaEVO3に、バージョンアップをした。運行形態は、レベル2で、走行ルートは、今回は対象を中央通り東側に絞り、市役所からJR四日市駅の区間で実施予定である。
 走行ルートには、バス停を4カ所設ける。今回の実証実験の主な検証項目は、10月23日に中央通りの車線が最終形態である南側にすべて集約され、完成した道路で実験を行うことである。南側への集約後の、初めての検証となる。
 検証内容の一つ目として、かなり車線を減らした状態の整備の中、低速走行の自動運転車両が走ると、さまざまな課題が出てくると予想する。こういった環境下で走ることをしっかりとアピールすることが、社会の受容性の醸成のためには、非常に大事な取り組みであると考える。また、こうした最終形態の道路の状態の中での、交通量や歩行者量などの走行環境についての検証を行っていく。
 二つ目として、車両に搭載されたAIカメラによる信号機の色の認識を行う。自動運転において信号機の状態を把握することは極めて大切なことである。これまでは信号機から提供される信号の残秒数、要は信号機から情報を自動運転車両が受信して判断する信号協調システムを使っていた。今年度は車両に搭載されたAIカメラにより、直接信号の色を認識して、信号の状態を判断するという認識形態をとることから、日差しの影響などを検証していく。将来的に、レベル4での定常運行時には、これまで検証してきた信号協調システムと今回検証を行うAIカメラによる色の認識を併用した形で走行を行っていく。
 三つ目として、自動運転車両における運転状態の可視化である。これまでの実験では、自動運転中かどうかは、運転席で確認ができる仕様であったが、車両内のランプで、手動運転か自動運転かを表示し、乗客が視覚的に確認できる仕組みを導入していく。
 続いて、車両ラッピングについては、資料の通りである。
 さらに、自動運転バス情報の可視化について、デジタルを用い、さまざまな情報を共有していく。市のホームページ内の四日市デジタルマップ上で、平時、どなたでも確認できるよう自動運転バスの位置情報や混雑状況を表示する。
 先ほど話したように、今回も運行支援・車両の保守点検などは(株)マクニカ、車両の遠隔監視に関しては、三重交通(株)、三岐鉄道(株)へ協力をお願いする。
 自動運転バスの予約は、12月4日13時から開始する。配布したチラシに、運転時刻表を掲載しているので、参照いただきたい。

補足:資料最終ページに、今回の実証実験での予約サイトの二次元コードがあるが、このコードは、予約開始の12月4日の13時から有効となり、現在は前年の実証実験の画面がでるため、注意してほしい。
 また、デジタルマップは、ニワミチよっかいちのポータルサイトの方から入る形である。(都市計画課公共交通推進室)

質疑応答

質問:実証実験を昨年までも継続してきているが、今年度で何回目となるか。

回答:令和2年度から実施しているため、今年度で6回目になる。(都市計画課公共交通推進室)

質問:昨年使用したNavyaEVOから、今年度はNavyaEVO3になったことで、車体の性能の違いを具体的に教えてほしい。

回答:カメラの数が、昨年のNavyaEVOは2基だったが、NavyaEVO3は8基へと増えた。また、障害物の検出をレーダーという電磁波の照射で行うので、新たに設置することで、より安全性が向上した車両として更新をした。(都市計画課公共交通推進室)

質問:走行ルートの総延長は、どのくらいか。

回答:後ほど、お伝えする。(都市計画課公共交通推進室)

質問:実験中の車両の低速走行は時速何キロほどで走行するのか。

回答:最高時速18キロまでの低速走行となると考える。(都市計画課公共交通推進室)

質問:検証内容の三つ目の部分、手動か自動かをランプで表示するとのことだが、手動運転へはどういったタイミングで切り替わることを想定しているか。

回答:基本的には、自動走行するが、障害物や駐車車両があった場合、また交差点に入る、急な飛び出しなどの際、手動へ切り替えると想定している。安全確認ができてから自動運転に戻すような形となる。(都市計画課公共交通推進室)

質問:この検証は信号機の色の認識、また車両が自動なのか手動なのかのランプの表示は、四日市市の独自の装備なのか、NavyaEVO3を導入する他の自治体でも同様の装備か。

回答:NavyaEVO3の装備である。(都市計画課公共交通推進室)

質問:乗車するには予約が必要か。

回答:予約をすると確実に乗れる。当日でも、空きがあれば乗れる。その際は、デジタルマップ上で、現在の走行位置、混雑状況を確認し、当日乗車も可能である。ただ、データの収集という目的から、登録が必要となる。(都市計画課公共交通推進室)

質問:直接利用する場合でも、事前の利用登録が必要ということか。

回答:基本的にはそうである。(都市計画課公共交通推進室)

質問:ゆくゆくはレベル4で実際に走行することを想定してと説明があったが、走行エリアは今回のエリアと重なるか。また、そこは変わるか。

市長:再開発の一定の目途がついた段階で、中心部の公共交通網をどうしていくかという議論が行われていくが、近鉄四日市駅周辺からJR四日市駅までと考えるのが適切だと思っている。そういったなかに、図書館などさまざまな公共施設、知と交流の拠点施設が三滝通りや諏訪新道の交差点にできるので、これらの地点も踏まえて、交通体系を今後考えていく。また、タイミングに関しても、工事の進捗状況に左右されるため、それも踏まえたうえでの検討となる。

質問:自動運転の実証実験は、報道向けの取材の日が設けられるか。

回答:今のところ、特に予定はないが、リクエストをいただければ対応する。
(都市計画課公共交通推進室)

質問:例えば一緒に乗り込み、バスの中からなど、撮影できるか。

回答:対応可能である。(都市計画課公共交通推進室)

質問:中央通りの走行車線が片側1車線に減った中での低速走行実証実験ということで、社会の受容性の醸成を図るといった話があったが、今回の試験中でも、少なからずドライバーには影響があると思われる。その辺りを市民向けにコメントをお願いしたい。

市長:今回の自動運転の実証実験は、中心市街地の公共交通の将来を考える取り組みである。実験中は、自動運転バスが低速走行するため、慣れない環境になるが、今後の公共交通を考えるうえで、非常に重要な実証実験になるので、ご理解いただき、自動運転などの公共交通網の構築に対して、応援をいただきたい。

質問:レベル4での走行は、いつぐらいを目指しているか。

市長:中心市街地再開発自体が整わないと、公共交通網を構築しても意味をなさないので、まずは再開発を成し遂げて、ある程度の段階で、自動運転バスが市内を周遊する環境を作りたいと考えている。そのような環境になるのは、最短でも2年ほどかかると見据えて、現在実験を重ねている状況である。
 そのため、レベル4での走行がいつかより、自動運転が定常運転するのがいつかという議論で、中心市街地再開発プロジェクトを進めていくなかで、タイミングを図っていきたい。我々としても、できればレベル4での運行を期待しているので、そのタイミングでレベル4での運行ができれば、それはもう望むところである。
 議会でも答弁しているが、いち早く進めたい気持ちはあるが、自動運転の車両は、景色が変わると対応できなくなり、工事真っ只中のまちではなく、まちが出来上がった状態でないと難しいと聞いている。そのため、少し時間がかかると考えている。

質問:中央通りの再編自体は、大体2年後ぐらいに終わるとのことなので、自動運転も2年後を目指しているということか。

市長:そうである。当初も、現在も、目標にしている。イメージとしては、事業の中で、大きなポイントである中央通り公園やバスタなどこれからできてくる施設の完成スケジュールにのっとる形となる。景色が出来上がり次第、さまざまな実証実験を行い、定常運行に入っていく流れになる。

質問:バスタの工事がいつ頃に終わるか市に具体的な日時の連絡はあるか。

市長:国は、現時点では2年後から供用開始と発表している。ただ直近でどういう判断があったか、また、地下駐車場の件も影響するかなどは、分からない。国がスケジュール通り、2年後に開業していただけるか。我々は2年後の開業を望んでいるが、これは国の事業なので、私がここでは何とも申し上げられない。

質問:早ければ2年後にもレベル4か、それとも、やはり手続きもあり、なかなか単純にいかないか。

市長:完成してから、その環境に応じた形で対応できるように、自動運転の仕組みを作っていかなければならないと聞いている。中心市街地の一定の環境が整うのが2年後で、そこから自動運転に対応する調整を行うので、2年から3年くらいか。

回答:最初は、一部区間がレベル4など区間によっての相違は出てくると思われる。公園の整備時期やバスタなどの整備時期も少しずれているので、そのあたりも含めて、一定期間地形地物が変わらない状況が整った場所については、当然レベル4を目指していく。(都市計画課公共交通推進室)

市長:2年から3年後ぐらいのイメージでやっていければと考えている。

質問:今回の実験で期間中、全体で何人ぐらい乗車すると想定しているか。

回答:昨年度、19日間で738人であった。今回は16日間なので、700人弱ぐらいの乗車を目指している。(都市計画課公共交通推進室)

質問:この実証実験は6年間実施しているが、過去6年の実績として、年度毎の乗車人数、また1日平均乗車数などカウントしているか。

回答:各年度、利用人数は取っている。先ほど申したように、昨年度は700人余りだったが、最初はもっと少なかった。年度ごとに乗車人数は変わってきている。少しでも注目していただき、1人でも多くの人に利用いただきたいと考えている。(都市計画課公共交通推進室)

質問:年々増加していると理解してよいか。

回答:実施年により、期間も異なるため、それらも併せて、具体的な数字に関しては後ほどデータとして公表する。(都市計画課公共交通推進室)
 

その他

(くすの木パーキングについて)

質問:くすの木パーキングを市として取得するにあたり、おおよそどれくらいの金額を見込んでいるか内訳も含めて教えていただきたい。

市長:先日の議員説明会の際にも発表したが、くすの木パーキングが利用できないことで、現在、商店街や駐車場利用者にマイナスの影響が出ているのは確かで、一刻も早く復旧をしていきたい。くすの木パーキングは国所有部分の国道1号地下部分と民間所有部分の中央通り地下部分がある。国の所有部分は、国に1日でも早い復旧を要望し続けていくこと、もう一方の民間所有部分について、市は、さまざまな状況を鑑みた結果、現在の所有者であるディア四日市では財政的にも人員的にも復旧への取り組みは困難であろうと判断をした。
 その経緯から、民間部分の早期復旧のために、これを市が取得し、市が公共の市営駐車場として復旧を進めていくことが、ベストな選択肢であると判断した。これに基づき、ディア四日市所有部分を取得する方針を示した。
 この取得に関して、さまざまな議会の承認などが必要になるので、先日の議員説明会でまず方針を説明するとともに、予備費を使い、被害の実態調査を行っている。この被害の実態調査の結果が出ると、おおよその復旧費用が想定できる。
 また、現在、駐車場自体を市が取得するにあたっての条件などをディア四日市と折衝を行っている。復旧費用と折衝の二つが整った段階で、この駐車場の復旧予算と復旧スケジュールがみえてくるので、そのスケジュールを11月下旬から始まる11月定例月議会に示して、関連議案の上程につなげていきたい。復旧費用を把握するために、被害状況調査の結果を待っている状態である。

質問:おおよそでも分からないか。

市長:先日の議員説明会時の囲み取材でも話したが、数十億はかかるだろうとみている。数十億という幅がある金額であるため、見定めていく必要があり、被害状況調査をしっかりと進めていくというところである。

質問:その被害調査の費用について、7日の議員説明会のときに1,000万円という話があったが、この調査の内容、スケジュールなどを伺いたい。

市長:くすの木パーキングの民間所有部分の実際の被害状況、また、機器機材などがどこまで更新の必要があるかなどの被害状況を調べる。

質問:被害調査を大体どれぐらいまでに終わらせる予定か。

市長:11月末~12月末に開かれる11月定例月議会で、駐車場の取得関連議案を上程すると考えると、このタイミングで一定の復旧コストを提示する必要があるので、1カ月ほどで被害状況調査を固めていかなければならないと考える。

質問:11月下旬までには一度結果を出したいということか。

市長:11月定例月議会の上程タイミングは、本来は、初日だが、追加上程だと、12月にずれ込む可能性もあるので、1カ月以内には固めていきたいという表現が合っている。

質問:中央通り再編の大元の狙いとしてはウオーカブルなまちづくり、歩きたくなるまちづくりだと思うが、地下に駐車場があると矛盾するのではないか、廃止するという選択肢はなかったのか。

市長:それは極論だと思う。中央通り再編は、ウオーカブル、歩いて楽しめる、歩いて憩える空間づくり、車から人へという流れの中での取り組みの一つではある。
 ただ、地方都市であるため、完全に車を排除するわけにはいかず、一定の駐車スペース、駐車機能が必要である。また、市外から来る人もいる。要は中心部に車を停め、歩いて、回遊してもらうという意味合いもあり、すべての車を中心部から排除するという意味ではないので、その辺はご理解いただきたい。
 やはり、車の需要もあり、近隣駐車場の調査をしたところ、地下駐車場を月極で利用していた人が利用できないことで、90%後半から100%弱が契約で埋まっており、逼迫している状況である。こういった観点、また、中心市街地再開発プロジェクトにとっても、1日も早い駐車場機能の復旧は、必要であると考える。

質問:駐車場が逼迫しているというのは、市として何か調査をしたのか。

市長:定期貸し、時間貸し、双方で調査を行った。現在、中心市街地周辺の月極駐車場は、ほとんど埋まっているという結果が出ている。そのため、月極駐車場を借りたくても、中心部では難しい状況という結果であった。時間貸しは、まだ余裕があるようだが、場所によっては、とりわけ月極は、かなり厳しい状況である。
 商店街へ来る人は、スポットの人であるが、やはり地下駐車場がないため、近隣の時間貸し駐車場も、埋まってしまっているので、お店に行くことを控えている人もかなりいると聞いている。調査上では、時間貸しは一定の余裕はあるという結果が出たが、実際には、時間帯によっては逼迫している状況であると聞いている。市として、代替の駐車場を設けることができないか検討を進めているところである。

質問:駐車場は、ディア四日市が修理することが本来の姿だと思うが、譲渡を受け、市がお金を出して直すとなると、かなりの市民の負担になる。ディア四日市側と現在交渉中だとは思うが、土地や地下の施設すべてについて、市としては、無償譲渡の線で進めているのか、それともお金を払っての取得になるのか。どちらの方向で進んでいるか。

市長:我々の試算とディア四日市が考える試算があるので、それをまずぶつけ合わなければならない。市としては、安く取得できた方が良いし、ディア四日市は、ある程度金額がついた方がよいだろうが、行政が取得する案件のため、適正な価値を見定める必要がある。実際に、災害復旧費をしっかりと見定め、どれくらいの価値がある駐車場なのか見なければならない。
 例えば、災害を受ける前は、年間キャッシュで1億円弱の収入があった。またマンション需要やオフィス需要があり、今後、民間投資も進んでいくと考えると、うまく回れば、年間かなりのキャッシュは生まれてくると、資産価値0なのか、見定めていかなければいけない。そのあたりの調整をこの1カ月で行っていく。

質問:年間、1億円ぐらい儲かるという話だが、現状は一円も生み出しておらず、さらに復旧費が数十億円かかりそうなものだと考えたときに、第三者に施設の価値を評価させた上で、その復旧費を差し引いていくというような計算になるのか。

市長:これから検討する話だが、例えば30年運営したら30億円儲かるとすれば、復旧費が10億、20億だとすると、仮定の話だが、10億円、20億円浮く。だから、資産価値を10億で見るのか、そもそも今もう駐車場が使えないので価値ゼロとして見るのか、いろいろな見方がある。ディア四日市も資産を譲る上でいろいろな思いがあると思うので、我々は我々でしっかりと試算を進め、そこで突き合わせていく。

質問:まだ調査がいつ終わるかも具体的に分からないので、見通しも立っていないが、復旧をいつごろまでに終わらせたいと目指している時期があれば教えてほしい。

市長:1日でも早くという思いである。それがいつであると、今ここで明言することはできないが、とにかく1日でも早く復旧をさせたい。まちの経済活動維持、発展のためにしたい、そのための最短スケジュールを我々は今模索しているところである。そのスケジュールでまず大事なのが、次の議会で関連議案を上程し、年内に取得をしていくというのがまず第一歩で、しっかりやり遂げていきたい。

質問:新たに補正予算を組んでか。

市長:もちろんである。取得するとしても、1円でもお金が発生すれば補正予算であるので、11月定例月議会での補正予算となる。ゼロだとしても、取得に関する議案があり、取得議案になり、議案は必ず出る。

質問:ディア四日市の経営状況はよく分からないが、おそらく駐車場が主な資産であり、売り上げの大半を占めている。市に譲渡する場合、ディア四日市は解散するのか。従業員の引き受けはどうするのか。

市長:そこまでの議論にはまだ至っていない。ディア四日市から、自力復旧は難しいという要望を受けているので、今回のディア四日市の資産を市が取得することに関しては、ある程度共通認識である。その条件を詰めていくという段階であり、その資産が市に移ったとした後の話は、ディア四日市が社内的にどう判断していくのかということである。我々も無関心というわけではないが、我々が介入していくような状況ではない。まずはしっかりと資産取得に向けた調整を行い、その後ディア四日市の判断を見ていく。

質問:市としては、ディア四日市の経営支援をする考えはないということか。

市長:経営支援は考えていない。経営支援していくなら、ディア四日市で復旧したらよいわけである。

質問:民間部分の被害実態調査費用が1,000万円とのことだが、こちらの調査は、何人くらいの体制で、どのような調査内容か。

市長:詳細は、現場のことなので、分からないが、1,000万円の予算を取っているので、民間に委託していくと思われる。うちの体制でやるということではない。

質問:今回取得ということで、経営支援という選択肢をとらなかった背景を聞きたい。

市長:まず、早期復旧を実現していくために、どういうパターンがあるかを市として考えたところ、二つの選択肢があった。まずは、ディア四日市の独自での復旧で、そのためには、ディア四日市は今、資金的にも厳しい状況であるため、資金を調達する必要がある。資金の調達は、資本を入れていくか、お金を借りるかしかない。現実的に考えて、資本を注入するような人はおらず、また、売り上げが上がらない企業に金融機関からの借入も難しい。
 そういったなかで、行政がしていくとなると、行政として貸付、行政として資本を入れていくことになるが、これも公的資金の投入となり、民間への経営支援となるため、、市民の理解を得るのはかなり難しいと考えた。一方で、その資産だけを受け入れて、市の施設としてやっていくという形は、公的資金を導入しての復旧にはなるものの、まだやはり公的資金を投入する上では理解を得られると考え、判断した。
 また、仮にディア四日市に資金を入れたとしても、ディア四日市には専門人材がいないため、人員的な面でも難しい。受け入れることで、市役所の知見を有した職員などのリソースが使えるという意味でもよいという判断もある。

質問:最初のその復旧の段階で、市の職員を応援で派遣するという選択肢はなかったのか。

市長:それは、法律上、難しい。今回、プロジェクトチームを立ち上げた際に、直接ディア四日市に職員を送り込み、復旧に携わらせられるか検討した。だが、民間企業に、行政が職員を送り込むには、ハードルが高く難しかったため、一線を引いた中で支援をしていくプロジェクトチームの体制をとった。そういったことから、今回の復旧においても、職員を中に入れてやることは法的にも難しい状況である。

質問:であるならば、所有した方が理解を得られやすく、法的な部分でもクリアしやすいということか。

市長:そうである。

補足:会見事項2項目目の自動運転実証実験の走行ルートの総延長は、約1.4キロである。また、これまでの実証実験の乗車人数などについては、5年分まとめたものがあるので、後ほどメールなどで配信する。
 

このページに関するお問い合わせ先

政策推進部 広報マーケティング課
三重県四日市市諏訪町1番5号(本庁舎8階)
電話番号:059-354-8244
FAX番号:059-354-3974

このページに関するアンケート

このページは見つけやすかったですか?
このページの内容はわかりやすかったですか?
情報は役に立ちましたか?