感染症や食中毒の微生物検査について
問い合わせ番号:10010-0000-1111 更新日:2025年 11月 13日
微生物検査は、感染症検査(「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づく)と食中毒検査(「食品衛生法」に基づく)の二つに大きく分けることができます。
感染症とは、細菌やウイルスなどの病原体が体内に侵入して増殖し、発熱や下痢、咳等の症状が出ることを言い、原因微生物としては腸管出血性大腸菌(O157等)や、赤痢菌、チフス菌、ノロウイルスなどがあります。これらの感染症が発生した場合、患者本人や家族などの検便等の検査を迅速に実施し、感染症の拡大及びまん延防止に努めています。
食中毒は、微生物(細菌やウイルス等)によるものや、化学物質によるもの、自然毒によるもの及びその他に大別されます。当検査所においては、主に微生物性食中毒を中心に検査しています。
微生物性食中毒とは、食品や調理器具又は容器包装を介して細菌やウイルスに感染したことにより起こる比較的急性の健康障害です。多くの場合、頭痛・発熱のほか嘔吐・腹痛・下痢等の胃腸炎症状を起こし、稀に腎臓障害や呼吸麻痺等を起こすケースもあります。
食中毒を疑う事件が発生した場合、残っていた食材、発生施設の包丁やまな板などのふき取り液、患者や食品調理従事者の便からその原因となる微生物を検索します。食中毒の原因微生物として、病原性大腸菌・赤痢菌・サルモネラ属菌・黄色ブドウ球菌・セレウス菌・ビブリオ属菌・ウエルシュ菌・カンピロバクター属菌・エルシニア・エロモナス・プレジオモナス、ノロウイルスなど多数存在します。
微生物検査は、被害の拡大を防止する上で迅速に対応することが重要であり、何種類もの培地を使用し、目的とする病原体の検出に努めます。
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| 〔細菌検査に使用する1検体分の培地〕 |
これらの微生物検査法としては、形態学的検査、生化学的性状検査、血清学的検査および遺伝子学的検査(コンベンショナルPCR法、リアルタイムPCR法)等を行っています。
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| 〔ウイルスを検出するための前処理の様子〕 |
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| 〔サーマルサイクラーを用い遺伝子の一部を増幅〕 | 〔リアルタイムPCR 装置〕 |

| 〔マイクロチップ電気泳動装置〕 |
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