ダニ媒介感染症について
問い合わせ番号:14981-9215-7227 更新日:2026年 7月 1日
ダニ媒介感染症について
山林や草むらなどには、マダニ類やツツガムシ類などのダニが生息しています。
人が野外作業や農作業、アウトドアレジャー等でダニの生息場所に立ち入ると、ダニに刺されることがあります。
ダニは、感染症の原因となるウイルスや細菌などの病原体を保有していることがあり、刺された人が感染症を発症することがあります。
国内では、日本紅斑熱やつつが虫病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、ダニ媒介脳炎などの報告があります。
主なダニ媒介感染症
マダニに刺されないように注意しましょう
マダニ類は、固い外皮に覆われた比較的大型(吸血前で3~8mm、吸血後は10~20mm程度)のダニです。
主に森林や草地に生息していますが、民家の裏山や裏庭、畑、あぜ道などにも生息しています。
春から秋(3~11月)にかけては、マダニの活動が盛んな時期です。
以下のことに気を付けて、マダニに刺されないようにしましょう。
- できるだけ草むらに入らないようにしましょう。
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草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンのすそは靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻くなど、肌の露出を少なくしましょう。
服は、明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)がお薦めです。 - 服の上から用いる虫除け剤の使用も有効です。
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野外活動後は、上着や作業着は家の中に持ち込まないようにしましょう。
また、シャワーや入浴で、ダニに刺されていないか確認しましょう。
特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)などに注意しましょう。
![]() マダニに注意(厚生労働省) (PDF/1127KB) |
![]() 「ダニ」にご注意ください(厚生労働省) (PDF/777KB) |
![]() マダニ対策、今できること(国立健康危機管理研究機構) |
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マダニに刺された場合
マダニ類の多くは、人や動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日~10日間以上)吸血します。
吸血中のマダニに気が付いたときは、無理に引き抜こうとせず、医療機関(皮膚科)で、マダニの除去や洗浄などをしてもらいましょう。
マダニに刺された後、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱などの症状が認められた場合は医療機関で診察を受けてください。その際、マダニに刺されたことを相談してください。
関連リンク
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
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多くの場合、STFSウイルスを保有するマダニに刺されて感染します。
また、SFTSウイルスに感染した猫や犬との接触により感染したと考えられる症例も報告されています。
2024年3月には、国内でも初めてヒト-ヒト感染事例(患者→医療従事者)が報告されています。 - 潜伏期間(症状が出るまで)は、6~14日です。
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主な初期症状は、発熱、全身倦怠感、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)です。
重症化すると、出血傾向や意識障害を伴い、死亡することもあります。
致命率は約10~30%程度です。 - 西日本を中心に患者の報告がありますが、2025年8月に北海道においても症例が確認されました。SFTS患者の発生が確認されていない地域においても注意が必要です。
動物からSFTSウイルスに感染しないように注意しましょう
これまでに、発症していないネコなどの動物からヒトがSFTSウイルスに感染した事例は報告されていませんが、他の動物由来感染症に対する予防の観点からも、以下のことに注意しましょう。
- 動物に触ったら必ず手を洗いましょう。動物を飼育している場合、過剰な触れ合い(口移しでエサを与えたり、動物を布団に入れて寝たりすることなど)は控えてください。
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野生動物は、どのような病原体を保有しているか分かりません。
野生動物との接触は避けてください。
また、動物の死体等に接触することは控えましょう。 - 体調に異変を感じたら、早めに医療機関を受診してください。受診する際は、ペットの飼育状況やペットの健康状態、また動物との接触状況についても医師に伝えてください。
関連リンク
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(厚生労働省)
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A(厚生労働省)
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(JIHS感染症情報提供サイト)
- 感染症発生動向調査で届け出られたSFTS症の動向について(JIHS感染症情報提供サイト)
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)診療の手引き 2025年版(PDF/4MB)
日本紅斑熱
- 紅斑熱群リケッチアの一種であるリケッチア・ジャポニカを保有しているマダニに刺されて感染します。
- 潜伏期間は2~8日です。
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主な症状は、頭痛、発熱、倦怠感などです。
発熱、発疹、刺し口が主要な三徴候であり、ほとんどの症例にみられます。 - 三重県を含めた関東以西で、患者の報告があります。
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つつが虫病
- つつが虫病リケッチアを保有しているツツガムシに刺されて感染します。
- 潜伏期間は、5~14日です。
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感染者のおよそ90%以上に、高熱、特徴的な刺し口、発疹が現れます。
典型的な症例では、39℃以上の高熱を伴って発症し、皮膚には特徴的なダニの刺し口がみられ、その後数日で体幹部を中心に発疹がみられるようになります。 - 重症例では多臓器不全を起こし死亡することがあります。
- 北海道を除く全国で患者の報告があります。
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ダニ媒介脳炎
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主に、ダニ媒介脳炎ウイルスを保有するマダニに刺されて感染します。
また、感染したヤギやウシの生乳、殺菌されていない乳製品の摂取による経口感染も報告されています。 - ダニ媒介脳炎ウイルスには、いくつかの亜型があり、ヨーロッパ亜型、シベリア亜型及び極東亜型が知られています。日本では極東亜型のウイルスが分布しています。
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潜伏期間は、2~28日(多くは7~14日)です。
感染者の70%~98%は不顕性感染(感染症状を発症しない)であるとされています。 -
症状の経過は、感染したウイルスの亜型によって異なります。
極東亜型に感染した場合、徐々に発症し、頭痛、発熱、悪心、嘔吐等の髄膜炎症状が見られ、さらに脳脊髄炎を発症すると精神錯乱、昏睡、痙攣及び麻痺などの中枢神経症状を呈します。
致死率は20%~40%、生残者の30~40%に神経学的後遺症がみられるといわれています。 -
世界では、毎年1万から1万5千人程度の患者が発生しています。
中央ヨーロッパ、東ヨーロッパの多くの国々及びロシア、中国で流行しています。 - 国内でこれまでに報告された患者は、全例が北海道からの報告です。
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【国外】クリミア・コンゴ出血熱
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クリミア・コンゴ出血熱ウイルスによる、致命率の高い感染症です。
ウイルスを保有しているマダニに刺されたり、ウイルスに感染した動物の血液に触れたり、感染者の血液や排泄物に触れることで感染します。 - 潜伏期間は、2~9日です。
- 突然の発熱、頭痛、筋肉痛、リンパ節の腫れ、発疹、血便、鼻血などの出血症状がみられます。症状出現後2週間程度で約30%が死亡します。
- 中央アジアや中東では、毎年患者が発生しています。最近ではインドやパキスタンでも患者が報告されており、2016年にはスペインにおいて初めて患者が報告されました。
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