令和03年11月24日　記者発表資料　食中毒の発生について

 １　概要
令和３年１１月１９日（金）、市内の事業所職員より注文した弁当を喫食した複数名が体調を崩している旨、申し出がありました。調査したところ、令和３年１１月１７日（水）の昼に市内の飲食店で調理された弁当を喫食した３グループ１０８名のうち４３名が、令和３年１１月１７日（水）から１１月１９日（金）にかけて同様の症状を呈していました。有症者に共通する食事が当該店舗で調理された弁当に限られること、有症者及び調理従事者の便並びに営業施設からノロウイルスが検出されたこと、診察した医師から食中毒の届出があったことから、当該施設を原因とする食中毒と断定しました。なお、有症者は概ね快方に向かっています。

２　原因施設
所在地　四日市市ときわ１－２－５
屋　号　株式会社福祿壽総本店（ふくろくじゅそうほんてん）
営業者　株式会社福祿壽総本店　代表者：奥山　晃（おくやま　あきら）
業　種　飲食店営業（業態：仕出し屋、弁当屋）
 

３　処分について
令和３年１１月２４日（水）、上記原因施設を営業禁止処分としました。処分の解除は、市保健所の改善確認をもって行います。

４　発病状況（１１月２４日午前８時３０分現在、調査は継続中）
（１）利用者１０８名中有症者４３名（現在確認中の入院患者０名、死者０名）
（２）有症者の年齢構成（人） 

 （３）主な症状
下痢、嘔気、嘔吐、発熱、腹痛等

５　原因食事
（１）令和３年１１月１７日（水）に調理された弁当
（２）原因物質：ノロウイルス　　原因食品は現在調査中
（３）主なメニュー
ご飯、巻き寿司、いなり寿司、天ぷら（海老、かぼちゃ、さつまいも、ししとう）、煮物（ロールキャベツ、がんも、ホタテ、しいたけ、にんじん、ふき、さといも）、刺身（まぐろ、いか、大葉）、かまぼこ、玉子焼き、豚バラ炙り焼き、酢物、海鮮シュウマイ、鶏の照焼き、鶏の唐揚げ、栗煮、錦糸卵、しぐれ煮、桜漬け、焼き魚、しょうが、キャベツ、ミニトマト、デザート（メロン、オレンジ）等


６　参考（本件を含む）

ノロウイルスによる食中毒について

●特徴
ノロウイルスに汚染された食品を食べて激しい嘔吐と下痢を起こす急性胃腸炎の集団発生が冬場に多数報告されています。
ノロウイルスは、人の腸内でのみ増殖するため患者や感染者の便や吐物には大量のウイルス含まれています。
感染力が非常に強く少量でも発症するため、食中毒の他に便や吐物、手指を介して人から人へ感染する感染症の様相を呈する場合も少なくありません。

●原因食品
＊調理従事者の手指を介してウイルスに汚染された食品
＊加熱不十分な二枚貝

●症状
感染から発症まで１～２日間かかります。
主な症状は嘔吐と下痢で、特徴的なのは発病当初に激しい症状を起こすことです。頭痛、発熱、咽頭痛など、風邪とよく似た症状がみられる場合もあります。
通常は発症後３日程度で治癒します。

●予防法
＊調理前、トイレの後は、必ず石けんを使い良く手を洗う。
＊二枚貝は中心部まで十分加熱し、特に加熱調理用のカキは生で食べない。
食品の加熱は中心温度が85～90℃で90秒間以上行なってください。
＊まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。
＊風邪のような症状がある場合は調理業務に従事しない。
＊便や吐物の適正な処理
患者の便や吐物には大量のウイルスが含まれているため、処理をする際には手袋、マスクを着け次亜塩素酸ナトリウム（塩素濃度200ppm）で消毒しましょう。処理に使ったフキンなどにも大量のウイルスが含まれているため、ビニール袋にあらかじめ次亜塩素酸ナトリウム（塩素濃度1,000ppm）を入れておき、その中へまとめて入れしっかり口を閉じ廃棄してください。

<連絡先>　四日市市保健所　衛生指導課
担当：長谷川、佐藤
電話：059-352-0612