令和07年05月21日 記者発表資料 大字日永地内における土壌汚染及び地下水汚染について
問い合わせ番号:17477-0663-7115 更新日:2025年 5月 21日
1.発表内容
令和7年5月20日、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の4第1項に基づき、味の素株式会社(東京都中央区京橋一丁目15番1号 代表執行役社長 中村 茂雄)から同社東海事業所(四日市市大字日永1730番地)敷地内において、土壌汚染及び地下水汚染を発見した旨の届出がありました。
届出者によると、同社は形質変更予定地である当該土地について、自主的に土壌・地下水調査を実施しました。調査の結果、8区画のうち、1区画で「水銀及びその化合物」が土壌溶出量基準を超過しました。また、「砒素及びその化合物」が地下水基準を超過しました(地点は別紙参照)。
なお、当該物質については、地下水下流側の事業所敷地境界付近で地下水の調査を行い、基準を満たしていることを確認しており、周辺環境への影響はないと考えられます。
また、工事予定地内では、過去に「水銀及びその化合物」、「砒素及びその化合物」の使用履歴はなく、土壌汚染の原因は不明です。
基準を超過した特定有害物質及び検出された濃度は下表のとおりです。
<土壌調査結果(溶出量)>
物質名 |
最大検出濃度 (土壌溶出量基準の倍数) |
土壌溶出量基準 |
水銀及びその化合物 | 0.0011mg/L(2.2倍) | 0.0005mg/L |
<地下水調査結果>
物質名 |
検出濃度 (地下水基準の倍数) |
地下水基準 |
砒素及びその化合物 | 0.018mg/L(1.8倍) | 0.01mg/L |
※汚染区画はアスファルト舗装とシートによる養生により、雨水浸透防止の措置が講じられていま す。
2.事業者における今後の対応
・土壌溶出量基準超過が確認された汚染区画について、汚染土壌を掘削除去の上、適正に処理を行 う予定です。
・地下水下流側の観測井戸(工場敷地境界付近観測井戸)における地下水モニタリングを継続して実施します。
3.四日市市の対応方針
・5月21日に現地確認を行います。
・土壌汚染対策が適正に行われるよう指示していきます。
4.届出内容の問い合わせ
味の素株式会社 東海事業所 総務・安全環境部
安全衛生・防災・環境グループ
電話:059-348-3626
【参考】
○三重県生活環境の保全に関する条例(抜粋)
(土壌又は地下水の特定有害物質による汚染発見時の届出等)
第72条の4 土地の所有者等は、人の健康又は生活環境に係る被害が生じ、又は生じるおそれがあるものとして規則で定める基準を超える土壌又は地下水の特定有害物質による汚染を発見したときは、速やかに当該汚染の拡散を防止するための応急の措置を講ずるとともに、当該汚染の状況及び講じた措置について、規則で定めるところにより、知事に届け出なければならない。ただし、水質汚濁防止法第14条の2第1項の規定による届出があった場合は、この限りでない。
2 知事は、前項本文の規定による届出があった場合は、関係市町長に通知するとともに、人の健康又は生活環境に係る被害を防止するため必要があると認めるときは、規則で定めるところにより、当該届出の内容を公表するものとする。
※四日市市内においては、市長への届出となります。
○水銀及びその化合物
水銀は、火山活動などによって自然界に排出され、大気・水系・土壌の中に微量に含まれています。許容量以上の水銀を体に取り込むと、血液脳関門を通過して中枢神経を破壊し、運動失調、言語障害、感覚障害、運動障害、視野狭窄などを引き起こすとされています。
○砒素及びその化合物
砒素は、地殻の表層部には重量比で0.0005%存在し、水中や土壌中、大気中に広く存在している、金属光沢のあるもろい灰色の固体です。その化合物は、花火の着色剤や半導体、赤色の発光ダイオードの原料などとして利用されています。急性の中毒症状としては、めまい、頭痛、四肢の脱力、全身疼痛、麻痺、呼吸困難、角化や色素沈着などの皮膚への影響、下痢を伴う胃腸障害、腎障害、末梢神経障害が報告されています。
別紙 【PDF(2MB)】
【問い合わせ先】
四日市市 環境政策課(担当:大気水質係 増川、鎌田) 電話:059-354-8189